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読書の木

読書の木_d0235796_20133226.jpg
もうすっかり「読書の秋」の季節。

ARDOURの2Fの片隅に、“読書の木”が登場しました。



一枝ごとに、スタッフが1冊1冊セレクトした文庫本が実っています。


通勤のちょっとした時間や、眠る前の穏やかなひと時を、そっと彩る物語たち。

天気のいい日には、本をポケットに カバンに 入れて連れ出して下さい。


1本の木から、1冊の本とじっくり向き合う、豊かな時間をお届けします。


今日はその中から一冊ご紹介します。




読書の木_d0235796_20144221.jpg
『倚りかからず』 茨木のり子

強い意志とナイーブな感性によって紡がれた 詩人:茨木のり子の詩集です。

茨木さんは 木の実が生るように、詩は「生る」ものだと仰ったのだそう。

詩によって生るまでの時間は異なりますが、
表題作「倚りかからず」が生るには 40年余りの歳月が費やされました。

   もはや
   できあいの思想には倚りかかりたくない
      ・
      ・ 
      ・
   じぶんの耳目
   じぶんの二本足のみで立っていて
   なに不都合のことやある

   倚りかかるとすれば
   それは
   椅子の背もたれだけ             「倚りかからず」より


言葉の向こう側で 背中をぐいぐい押してくれるような 茨木さんの詩。

代表作「自分の感受性くらい」にみられるように 
時間をかけて不要な言葉を削り、生み出された茨木さんの詩には
強い言葉が並ぶものが多く、茨木さん自身の意志の強さが現われています。

その強い言葉の中に、少しのぞく お茶目な一面が 彼女の詩の魅力なのかもしれません。


茨木のり子
(1926-2006)大阪に生まれる。1953年、詩学研究会に投稿していた川崎洋と詩誌『櫂』を創刊。
1976年より韓国語を学び始める。詩集に『見えない配達夫』『鎮魂歌』『自分の感受性くらい』『寸志』『歳月』、
エッセイ集に『詩のこころを読む』『ハングルへの旅』『一本の茎の上に』などがある。(本書 作者紹介より)



本の中には すてきな言葉がたくさん隠れています。

文庫本を手にした方の すきまの時間が ちょっと豊かになるように、の願いを込めた

ARDOURの“読書の木”です。


-モモ-
by ardour | 2013-09-15 21:05 | アーダの暮らし棚。


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